1,群れるスリランカの生徒達
2,外国人ってハンコ持ってるの?
3,留学生がアルバイトをする時の盲点
1,群れるスリランカの生徒達

スリランカの生徒達は人懐っこくて、とても可愛いです。
集団行動を好み、一人でいることを嫌います。
ある時、スリランカの生徒達に言いました。
私「仲良しね〜。」
生徒「はい、先生。私達は友達ですから。」
(素晴らしき友情!)
私「友達は大切だよね。」
生徒「はい、先生。」
(なんか泣けてくるぞ….。)
留学生の醍醐味は他の国の人達と交流し、国際交流とは何なのかを自分の身をもって知ることだと個人的には思っているのですが、このようにスリランカの生徒達は同国同士でグループを作り、行動することが多いです。
学校の中だけではなく、スリランカの生徒達は寝食を共にしたがります。
そんなスリランカの生徒達5人がアパートを借りた時の話をしたいと思います。
この5人が相談に来ました。
生徒「こんにちは、先生。」
私「こんにちは〜。どうしたの?何かあった?」
生徒「先生….私達、自分の家が欲しいです。」
私「自分の家!?」
生徒「はい、先生。」
(マイホームが欲しいってこと!?まだマイホームは早いぞ、どう考えても!)
私「家を買うのはまだ早いと思うけど?」
生徒「違います、先生。アパートを借りたいです。」
(ビックリした〜早くそう言ってよ〜)
よくよく聞いてみると、今は学校側からのご厚意で仮住まいが出来る場所にいるようです。
彼らは別地域に住んでいたので、この時点でアルバイトをしていませんでした。
母国からの金銭的な支援が見込めない場合、生徒自身がアルバイトをしていないと、アパートの居住契約を結べないケースがほとんどです。
彼らの場合、様々な理由で母国からの金銭的支援が見込めないことが分かりましたので、アルバイト探しから始めないといけませんでした。
2,外国人ってハンコ持ってるの?

私「アパート借りるために必要なものは何ですか?」
生徒「お金です、先生」
生徒「ハンコです、先生」
生徒「先生、名前を書きます」….etc etc
ちなみに、既に日本に居住したことがある生徒達はハンコを持っている生徒達が多いです。
ミドルネームを持っている場合や、お父様やお祖父様のお名前を受け継ぎ、自分の名前+お父様のお名前+お祖父様のお名前、が正式な名前である場合など、様々なケースがあります。
その中で自分達で工夫しながら、自分達で考えたデザインをオーダーし、ハンコを作っているようです。
私「全部正解!」
生徒「ありがとうございます、先生。」
(なんて素直な良い子達なんだ….うるうるしてしまう….)
3,留学生がアルバイトをする時の盲点
アパート契約に必要となる、アルバイトを探そうと提案しました。
男子学生の中では、夜勤を好む学生もいます。
同じ時間働くのであれば、時給が高い方が絶対に良いと思っているようですが、指導する側が気に掛けていないと、生活のリズムが乱れがちになり、生活遅刻や欠席の常習犯になってしまいます。
結果的に、留学生として日本の居住資格を得ていても、アルバイト中心の生活になってしまい、夢や希望を見失いがちです。
家族をとても大切にするお国柄であるスリランカ人は、日本にいたとしても、母国の家族にお金が必要となれば、海外送金をして力になろうとします。
例え、日本での自分の生活が立ち行かなくなっても、彼らにとっては家族が大切なのです。
私は生徒達が自分の国やアイデンティティに誇りを持った上で、日本の文化や慣習を取り入れることが共生する上で大切なことだと思っています。
ですので、アルバイト探しと居住地探しのサポートについて、私はとても神経を使います。
お金は大切です。
生徒達に日本で一歩踏み出す勇気を与えてくれた母国にいるご家族も大切です。
そのご家族からバトンを受け取った、教師としての私が出来ることは、彼らの生活と笑顔を守ることです。
そして、生徒達が抱いている夢と希望を未来へ繋げるために、ヒントを与え続け、サポートをしていくことです。
ここからが指導側としての腕の見せ所です。
会話を通して、誘導していきます。